Column / 基礎知識

シーシャバーで紙巻き・加熱式・電子たばこは吸える?お店のルールと法律

シーシャバーで紙巻きたばこ・加熱式たばこ・電子たばこ(VAPE)は吸える? 健康増進法の喫煙室の種類と考え方、お店ごとにルールが違う理由、においや同席者への配慮といったマナー、20歳未満が入れない理由を、厚生労働省などの公的情報をもとに解説します。

晴れた日のテラス席とパラソル

「シーシャ屋で紙タバコを吸ってもいいの?」「加熱式たばこなら店内で使える?」「電子たばこ(VAPE)は?」。ふだん紙巻きたばこや加熱式たばこを吸っている人がシーシャバーに行くとき、こうした疑問を持つことは少なくありません。

先に結論を書くと、シーシャバーで紙巻きたばこ・加熱式たばこ・電子たばこが吸えるかどうかは、お店ごとのルールによって異なります。法律上、喫煙できる部屋にはいくつかの種類があり、どの種類の部屋かによって吸えるたばこの種類やできることが変わります。さらに、お店が独自にルールを決めていることもあります。そのため、「シーシャバーだから紙巻きたばこも吸えるはず」とは言い切れません。

この記事では、改正健康増進法での喫煙室の考え方を厚生労働省の情報をもとに整理したうえで、お店に確認しておきたいポイントや、同じ空間にいる人への配慮、20歳未満の人の立ち入りについてまとめました。なお、個々のお店が法律上どの区分にあたるかは、この記事では判断できません。実際のルールは、利用するお店で確認してください。

結論:吸えるかどうかはお店ごとのルール

  • 紙巻きたばこ・加熱式たばこ・電子たばこが吸えるかどうかは、お店によって異なります
  • 改正健康増進法では、喫煙できる部屋にいくつかの種類があり、種類によって吸えるたばこやできることが違います
  • 同じお店の中でも、店内とテラス席などで扱いが違うことがあります
  • 迷ったら、火をつける前・電源を入れる前にスタッフに確認するのが確実です
  • どの種類の喫煙室でも、20歳未満の人は立ち入ることができません

シーシャと紙巻き・加熱式・電子たばこの違い

お店のルールを考える前に、それぞれの違いを簡単に確認しておきましょう。

仕組み 熱源
紙巻きたばこ たばこの葉を燃やす 火
加熱式たばこ たばこを燃やさずに加熱する 電気
電子たばこ(VAPE) 香料などを含む液体を電気で加熱し、蒸気を吸う 電気
シーシャ(水たばこ) 炭でたばこ(またはその代わりのもの)を熱し、煙を水にくぐらせて吸う 炭

厚生労働省の e-ヘルスネットは、電子たばこを、香料などを含む溶液を電気的に加熱し、発生させたエアロゾル(蒸気)を吸入する製品と説明しています。たばこの葉を使わない点が、加熱式たばことの大きな違いです。

また、国税庁は、たばこ税法上の「加熱式たばこ」の定義から、水パイプで喫煙するためのたばこを除いています。シーシャ用のたばこは、税法上は加熱式たばこには含まれません。「シーシャも電気を使わないだけで加熱式の一種」と考えるのは誤りです。

それぞれの違いをもっと詳しく知りたい方は「シーシャと紙巻き・加熱式・電子たばこの違い」をご覧ください。

健康増進法:喫煙室の種類と考え方

2020年4月に全面施行された改正健康増進法では、喫煙できる部屋にいくつかの種類があります(厚生労働省)。シーシャバーでのルールを考えるうえで知っておきたいのは、次の3つです。

喫煙室の種類 吸えるたばこ 飲食など
喫煙専用室 喫煙できる 飲食はできない
加熱式たばこ専用喫煙室 加熱式たばこのみ 飲食などのサービスも提供できる
喫煙目的室 喫煙できる(喫煙を目的とする施設に設けるもの) 主食の提供はできない

部屋の種類によって、吸えるものが違う

表のとおり、喫煙できる部屋といっても、その種類によってルールが異なります。たとえば、加熱式たばこ専用喫煙室は、名前のとおり加熱式たばこのみを喫煙できる部屋です。一方、喫煙専用室は喫煙できるものの、その中で飲食はできません。

シーシャバーの店内がどの種類にあたるかは、お店の施設や営業の形によって変わります。お店の外から見ただけでは、どの区分なのかはわかりません。そのため、「シーシャが吸えるから、紙巻きたばこも同じように吸えるはず」と決めつけないことが大切です。

健康増進法でいう「たばこ」と「喫煙」

健康増進法でいう「たばこ」には、製造たばこだけでなく「製造たばこ代用品」も含まれます。また、「喫煙」は、たばこを燃焼・加熱して煙(蒸気を含む)を発生させることとされています(e-Gov 法令検索)。

出入口の標識も目安に

健康増進法では、喫煙室の出入口に、20歳未満の者の立ち入りが禁止されている旨を記した標識を掲示しなければならないとされています(第33条第2項・第35条第2項)。お店の出入口の標識は、そこが喫煙できる場所かどうかを知る手がかりになります。ただし、標識だけでは、紙巻きたばこや電子たばこが使えるかどうかまではわからないこともあるため、細かなルールはスタッフに確認しましょう。

紙巻き・加熱式・電子たばこ、それぞれの確認ポイント

紙巻きたばこ

紙巻きたばこは、たばこの葉を燃やして吸うものです。シーシャバーによっては、紙巻きたばこを店内で吸える場合もあれば、吸えない場合や、テラス席など決められた場所でのみ吸える場合もあります。テラス席などの扱いも、お店の喫煙エリアの設定によって異なります。吸いたい場合は、火をつける前に必ずスタッフに確認しましょう。

加熱式たばこ

加熱式たばこは、たばこを燃やさずに電気で加熱して成分を吸うものです。前述のとおり、法律上「加熱式たばこ専用喫煙室」という区分があるため、「加熱式なら店内でも使える」というお店もあります。ただし、これもお店ごとのルールです。紙巻きたばこと同じように、使う前に確認しておくと安心です。

なお、公的機関は加熱式たばこを安全とはしていません。国立がん研究センターは、加熱式たばこの煙にはニコチンや発がん性物質などの有害物質が含まれており、健康への悪影響が懸念されるとしています。厚生労働省の資料では、紙巻きたばこと同程度のニコチンを含む製品もあるとされています。また、厚生労働省の e-ヘルスネットは、周囲の人も有害物質にさらされることが報告されているとしています。

電子たばこ(VAPE)・「電子シーシャ」

電子たばこは、液体を電気で加熱して蒸気を吸うもので、「電子シーシャ」と呼ばれることもあります。シーシャのお店で電子たばこが使えるかどうかも、お店によって異なります。使う前にスタッフに確認しましょう。

e-ヘルスネットは、電子たばこについて、ニコチンの有無にかかわらず、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドといった発がん性物質などを発生する製品があると報告されているとしています。米国疾病予防管理センター(CDC)も、電子たばこを含めて安全なたばこ製品はないとしています。電子シーシャとシーシャの違いは「「電子シーシャ」とは?」で解説しています。

シーシャと一緒に吸うときのマナー

お店のルールで吸えることになっていても、同じ空間にいる人への配慮は欠かせません。

においや煙が混ざることへの配慮

シーシャは、フレーバーの香りを楽しむものです。紙巻きたばこや加熱式たばこのにおいがシーシャの香りと混ざるのを気にする人もいます。自分のテーブルだけでなく、隣の席の人がどのように過ごしているかにも目を向けましょう。

同席者に一言かける

一緒に来た人がたばこを吸わない場合もあります。紙巻きたばこや加熱式たばこ、電子たばこを使う前に、「吸ってもいい?」と一言かけるだけで、お互いに気持ちよく過ごせます。

周りの人にも煙の影響はある

CDC によると、シーシャの副流煙には、たばこの煙に加えて、炭などの熱源から出る煙も含まれます。東京都の調査では、水たばこを吸った人と同じ空間にいた人の22.2%が「具合が悪くなった」などの経験があると答えています。また、東京都は、閉鎖された空間では、吸っている人だけでなく周りの人にも一酸化炭素中毒の危険があるとしています。

シーシャに加えて紙巻きたばこや加熱式たばこを吸うと、それだけ煙や有害物質にさらされる機会が増えます。頭痛やめまい、吐き気などを感じたら、すぐに吸うのをやめて新鮮な空気のある場所へ移りましょう。症状と対処は「シーシャで気分が悪くなる原因」にまとめています。

20歳未満は喫煙エリアに立ち入れない

シーシャバーを利用するうえで、年齢のルールも確認しておきましょう。

  • 日本では、20歳未満の喫煙は法律で禁止されています(二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律)
  • 喫煙専用室や喫煙目的室を設けた施設の管理者は、20歳未満の者を喫煙室に立ち入らせてはならないとされています(健康増進法 第33条第5項・第35条第7項)
  • 厚生労働省は、加熱式たばこ専用の喫煙室を含め、どの種類の喫煙室でも20歳未満の人の立ち入りは禁止としています
  • 20歳未満の人は、たとえ喫煙を目的としない場合であっても喫煙エリアへは一切立入禁止で、客だけでなく従業員も対象です(厚生労働省)

つまり、「自分は吸わないから」「加熱式たばこしか使わない部屋だから」といった理由でも、20歳未満の人は喫煙エリアに入れません。保護者や20歳以上の人と一緒でも同じです。年齢制限や身分証については「シーシャは何歳から?」、子供連れについては「シーシャに子供は連れて行ける?」で詳しく解説しています。

よくある質問

Q. シーシャバーなら、紙巻きたばこも店内で吸える?
A. お店によって異なります。改正健康増進法では喫煙できる部屋にいくつかの種類があり、吸えるたばこやできることが違います。火をつける前にスタッフに確認しましょう。

Q. 加熱式たばこなら、どのシーシャバーでも使える?
A. そうとは限りません。加熱式たばこの扱いもお店ごとのルールです。使う前に確認しておくと安心です。

Q. シーシャは加熱式たばこの一種?
A. いいえ。国税庁は、たばこ税法上の加熱式たばこの定義から、水パイプで喫煙するためのたばこを除いています。

Q. 電子たばこ(VAPE)や「電子シーシャ」は持ち込める?
A. お店によって異なります。使う前にスタッフに確認しましょう。

Q. 20歳未満でも、たばこを吸わなければ一緒に入れる?
A. 入れません。20歳未満の人は、喫煙を目的としない場合でも喫煙エリアへは一切立入禁止です(厚生労働省)。

まとめ

  • シーシャバーで紙巻き・加熱式・電子たばこが吸えるかどうかは、お店ごとのルールによる
  • 改正健康増進法では、喫煙専用室・加熱式たばこ専用喫煙室・喫煙目的室など、喫煙できる部屋にいくつかの種類があり、吸えるものやできることが違う
  • 店内とテラス席などで扱いが違うこともあるので、火をつける前・使う前にスタッフに確認する
  • においや煙は周りの人にも届く。同席者には一言かけ、周りの席にも配慮する
  • どの種類の喫煙室でも、20歳未満の人は立ち入れない(客も従業員も)

学芸大学の shisha bar IORI ではこうです

  • 加熱式たばこ・電子たばこは店内でご利用いただけます。紙巻きたばこはテラス席のみです
  • 店内全体がシーシャをお楽しみいただく喫煙スペースのため、20歳未満の方はご入店いただけません
  • 換気を入念に行い、一酸化炭素チェッカーで定期的に店内の一酸化炭素濃度を点検しています

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参考

公的機関・一次情報を確認して作成しています(編集方針)|運営: shisha bar IORI|最終更新:

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