「子供と一緒にシーシャのお店に行ってもいい?」「子供は吸わないから大丈夫?」「赤ちゃんを抱っこしていれば?」。小さな子供がいる保護者の方や、未成年の家族と一緒に出かける方から、こうした疑問を聞くことがあります。
結論から書くと、20歳未満の人は、シーシャを吸う喫煙エリアに立ち入ることができません。子供が吸わない場合でも、保護者と一緒でも、赤ちゃんでも同じです。この記事では、その根拠となる法律と、受動喫煙や一酸化炭素について公的機関が示していることを整理しました。
結論:20歳未満は喫煙エリアに入れない
- 改正健康増進法により、喫煙室を設けた施設の管理者は、20歳未満の者を喫煙室に立ち入らせてはならないとされています
- 厚生労働省は、20歳未満の人は、たとえ喫煙を目的としない場合であっても、喫煙エリアへは一切立入禁止だと説明しています
- 保護者と一緒でも、子供が吸わなくても、年齢が0歳でも、この点は変わりません
根拠:健康増進法と厚生労働省の説明
2020年4月に全面施行された改正健康増進法は、20歳未満の人の喫煙エリアへの立ち入りについて、次のように定めています(e-Gov 法令検索)。
- 喫煙専用室を設けた施設の管理者等は、20歳未満の者を喫煙専用室に立ち入らせてはならない(第33条第5項)
- 喫煙目的室を設けた施設の管理者等は、20歳未満の者を喫煙目的室に立ち入らせてはならない(第35条第7項)
- 喫煙室の出入口には、20歳未満の者の立ち入りが禁止されている旨を記した標識を掲示しなければならない(第33条第2項・第35条第2項)
厚生労働省の「なくそう!望まない受動喫煙」は、20歳未満の人は喫煙を目的としない場合でも喫煙エリアへは一切立入禁止で、これは客だけでなく従業員も対象だと説明しています。また、厚生労働省の各種喫煙室の説明では、加熱式たばこ専用の喫煙室を含め、どの種類の喫煙室でも20歳未満の人の立ち入りは禁止とされています。
これは、お店が守らなければならない義務です。保護者が「子供は吸わせないので」と伝えても、お店は子供を喫煙エリアに入れることができません。
よくある疑問を、法律に沿って整理
「子供は吸わないなら大丈夫?」
いいえ。厚生労働省は、喫煙を目的としない場合でも立入禁止としています。吸うかどうかは関係ありません。
「赤ちゃんを抱っこしていれば?」
法律は「20歳未満の者」の立ち入りを禁じており、年齢の下限はありません。赤ちゃんも20歳未満にあたるため、喫煙エリアには入れません。
「ノンニコチンのシーシャなら?」
ノンニコチンかどうかに関係なく、シーシャを吸う場所は喫煙エリアです。20歳未満の人は立ち入れません(「ノンニコチン・シーシャとは?」)。
「テラス席や屋外なら?」
テラス席などの扱いは、お店の喫煙エリアの設定によって異なります。子供と一緒の場合は、必ず事前にお店に確認しましょう。
「18歳・19歳の子供なら?」
成年年齢は18歳になりましたが、喫煙の年齢制限は20歳のままです。18歳・19歳の人も喫煙エリアには入れません(「シーシャは何歳から?」)。
受動喫煙と子供の健康について
法律とは別に、公的機関は受動喫煙や一酸化炭素について次のように示しています。
- 米国疾病予防管理センター(CDC):シーシャの副流煙には、たばこの煙に加えて、炭などの熱源から出る煙も含まれるとしています。また、乳児は一酸化炭素で体調を崩しやすい人のひとつだとしています
- WHO 東地中海地域事務局:水たばこの副流煙にさらされることも、妊娠に悪影響を及ぼしうるとしています
- 厚生労働省 e-ヘルスネット:妊娠中の受動喫煙は、乳幼児突然死症候群(SIDS)の要因であることが確実視されているとしています
- こども家庭庁:「授乳・離乳の支援ガイド」に収められた指針で、妊娠・授乳中の喫煙や受動喫煙は、胎児や乳児の発育、母乳分泌に影響を与えるとしています
- 東京都:閉鎖された空間では、吸っている人だけでなく周りの人にも一酸化炭素中毒の危険があるとしています
妊娠中・授乳中については「妊娠中・授乳中のシーシャ(水たばこ)」、シーシャのリスク全体は「シーシャは危険?」をご覧ください。
シーシャの副流煙が周りの人に与える影響は「シーシャの副流煙・受動喫煙」にまとめています。
子供の喫煙そのものについて
「二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律」は、20歳未満の喫煙を禁止しています。さらに、親権者などが、20歳未満の子供の喫煙を知りながら止めなかった場合は科料の対象になると定めています(第3条)。
子供と一緒に出かけるときは
子供と一緒の日は、喫煙エリアのないお店や場所を選ぶのが確実です。シーシャは、子供を預けられる日や、大人だけで出かける日に楽しみましょう。
お店を選ぶときは、出入口の標識も目安になります。健康増進法では、喫煙室の出入口に、20歳未満の者の立ち入りが禁止されている旨を記した標識を掲示することが義務づけられています。こうした標識がある場所には、子供は入れません。
家族や友人のグループで出かける場合も、メンバーに20歳未満の人がいないか、事前に確認しておきましょう。グループの中に1人でも20歳未満の人がいれば、そのグループではシーシャのお店は利用できません。
よくある質問
Q. 子供を店の外で待たせてもいい?
A. 子供だけを待たせることは安全面からおすすめできません。子供と一緒の日は、喫煙エリアのない場所を選びましょう。
Q. 大人と一緒なら未成年でも入れる?
A. 入れません。同伴者の有無に関係なく、20歳未満の人は喫煙エリアに立ち入れません。
Q. 子供連れで入れないのはお店の方針?
A. 健康増進法に基づくお店の義務です。お店は20歳未満の人を喫煙室に立ち入らせてはならないとされています。
まとめ
- 20歳未満の人は、シーシャを吸う喫煙エリアに立ち入れない(健康増進法)
- 子供が吸わなくても、保護者と一緒でも、赤ちゃんでも同じ
- 18歳・19歳も不可。ノンニコチンでも不可
- テラス席などの扱いはお店によって異なるので、事前に確認
- 子供と一緒の日は、喫煙エリアのない場所を選ぶ
学芸大学の shisha bar IORI ではこうです
- ご利用は20歳以上の方に限ります。店内全体が喫煙スペースのため、保護者の方とご一緒でも、20歳未満の方はご入店いただけません
- 年齢確認のため、顔写真付きの身分証をお持ちください
- 換気を入念に行い、一酸化炭素チェッカーで定期的に店内の一酸化炭素濃度を点検しています
参考
- e-Gov 法令検索「健康増進法」
- e-Gov 法令検索「二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律」
- 厚生労働省「なくそう!望まない受動喫煙」改正法のポイント
- 厚生労働省「なくそう!望まない受動喫煙」各種喫煙室
- Japanese Law Translation “Health Promotion Act”(英訳)
- Centers for Disease Control and Prevention “Hookahs”
- Centers for Disease Control and Prevention “Carbon Monoxide Poisoning Basics”
- WHO EMRO “Tobacco Free Initiative fact sheet: waterpipe tobacco smoking”
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「女性の喫煙・受動喫煙と妊娠出産」
- こども家庭庁「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版)
- 東京都 報道発表(2025年3月、水たばこ(シーシャ)は一酸化炭素中毒の危険あり)

